血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度のこと。血糖値が高いとはどういう状態?
血糖は血液中のブドウ糖のことで、カラダのあらゆる活動に必要なエネルギー源として利用されているため、一定の濃度範囲に保たれています。
しかし、毎日の食事や間食で炭水化物(糖質)の多量な摂取を繰り返すなどの生活習慣により、
血糖値を低下させるインスリンが不足したり、あるいは働きが弱くなり、血液中に多量の糖が存在することになってしまいます。
それが血糖値が高い状態、つまり高血糖状態です。
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糖尿病とは、血糖値が高いまま下がらなくなる状態のこと。
糖尿病は、血糖値が慢性的に高い状態となり、全身のさまざまな器官に影響を与えてしまう病気です。
糖尿病に大きくかかわるのが、インスリンというホルモンです。
血糖値が上がると、インスリンが分泌され、血糖が細胞のなかに取り込まれ、エネルギー源として利用されるのを助けます。これにより、血糖値が下がります。
このインスリンの分泌量が減少したり、はたらきが低下したりすると、血糖値が下がらなくなり、高血糖の状態が続いて糖尿病になるのです。
高血糖、すなわちインスリンの働きが追いつかない状態になると、糖は尿に排出されます。


糖尿病とは英語の"Diabetes mellitus"から来ています。
"Diabetes" は「サイフォンのように多量の水を飲み、多量の尿をする」状態を指し、"mellitus" は「蜂蜜のように甘い」という意味があります。
したがって、漢字の意味の通り、糖をたくさん含んだ尿をする病気が由来です。
現在では血糖値が慢性的に高い病気と理解されており、血糖値を測りますが、最近は食後に起こる「食後高血糖」を見つけるために、尿糖測定が見直されています。

食後高血糖について
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成人の4人に1人、40歳以上では3人に1人が糖尿病か糖尿病予備軍
厚生労働省によると「糖尿病が強く疑われる人」が成人全体の10.9%、「糖尿病の可能性を否定できない人」が成人全体の16.2%となっていて、合計で27.1%にも上ります。
人数にすると、全国でおよそ2810万人※と推計され、成人の4人に1人が「糖尿病」か「糖尿病予備軍」とされています。さらに 40歳以上になると、3人に1人と割合が上がり、今後もその数は増えていくと予測されています。
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糖尿病は「1型」と「2型」の2つのタイプに分けられます。
●1型糖尿病
免疫の異常で自身の細胞を攻撃するようになり、インスリンを分泌する細胞が破壊されることによって起こる。
●2型糖尿病
食べすぎや運動不足などの生活習慣の乱れが原因となって、インスリンのはたらきが低下することで起こる。

日本人の糖尿病患者の95%以上が2型です。
特に、2型糖尿病は自覚症状がなく、気付かないうちに症状が悪化します。
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本当に怖いのは糖尿病による合併症
糖尿病になると、どのような問題があるのでしょうか?
血管が高濃度のブトウ糖にさらされると、柔軟性を失い障害を起こしやすくなります。
わずかな傷でもそこに血小板が集まって血栓を作り、血液の流れが悪くなります。
このような状態になると、太い血管では動脈硬化を引き起こし、細い血管では詰まりやすいため、毛細血管の多い腎臓や目の網膜に影響が出て、「神経障害」、「網膜症」、「腎症」といわれる糖尿病の3大合併症を引き起こします。
「神経障害」になると、全身の神経のはたらきが鈍ってきて、手足のしびれ、麻痺した感じがするなどの症状がでてきます。
ひどくなると足を切断することもあります。
「網膜症」は、成人後の失明の主な原因の一つで、糖尿病による失明者は毎年3千人にものぼるともいわれています。
「腎症」になると、腎臓のはたらきが低下し、体内の老廃物を排泄できなくなります。
症状が悪化すると生命活動を維持するために、人工透析が必要になります。

糖尿病の発症は、3つの大きな支障をもたらします。
1.体への支障 糖尿病による3つの合併症(腎症、網膜症、神経障害)のリスクがあります。
2.日常生活の支障 人工透析を受けることになると一回4時間、週2~3回の時間が取られます。
3.経済的な支障 医療費の年間自己負担は4.5万円~13.2万円に上ります。
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自分だけは大丈夫と思っていませんか? 自分の血糖値を知ろう!
糖尿病は、初期の自覚症状がありません。
そのため、病状が悪化して糖尿病と診断されるか、健康診断などで高血糖という結果が出ないうちは、医師による指導を受ける機会がありません。
しかし、自覚症状がなくても早い段階から食事内容の見直しと運動といった生活習慣の改善を行うことで、糖尿病を予防できるようになるので、日頃の血糖値を把握することが重要です。
また、糖尿病の方でも、症状が悪化しないように、日頃の血糖値を管理し、合併症のリスクを抑えていくことが重要です。
血糖状態を知ることが糖尿病の予防と治療の基本なのです。