食後高血糖を見逃すな!増える予備軍、隠れ糖尿病
食後の血糖値の変化グラフ糖質はブトウ糖としてカラダ中へ運ばれます。
健康な方でも、図1のように食後には血糖値は上がり、食後2時間(120 分)程度で血糖値は正常値に下がります。
糖尿病の方は、空腹時、食後とも血糖値が高い状態が続きます。
しかし、糖尿病になる前の段階の方(糖尿病予備軍・隠れ糖尿病)は、食後のみ血糖値が高くなることがあります。
これが「食後高血糖」です。

このように糖尿病予備軍の段階では、
空腹時は正常な血糖値なので「空腹時血糖」を測る一般的な健康診断では正常と判定されます。
しかし、「食後高血糖」を放っておくと糖尿病に進行する可能性があります。
また、糖尿病が進行しなくても食後高血糖を繰り返すと太い血管が痛み、動脈硬化を引き起こすことが報告されています。
食後高血糖を見逃すことで生命に危険を及ぼすような病気にもつながるため、食後の血糖値が高くなりすぎないようにすることが大切です。


食後高血糖を見逃されないためには、食後1~2時間の血糖値を繰り返し測定することが大変重要になります。
しかし、血糖値を測定することは痛みを伴う採血を毎回行わなければなりません。そのため気軽に測定できる尿糖計が見直されています。
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尿糖とは?
尿糖とは、血液中から尿中に排出されたブドウ糖のこと。
図のように正常な人の場合、ほとんどの血糖は腎臓でいったん血管の外に出されますが、エネルギー源になるためにその99%が血液中に再吸収され、尿中には排出されません。
しかし、血糖値が高い場合は、腎臓で再吸収しきれなくなり、尿中に排出されます。尿中にブドウ糖が排出される境界の血糖値を「腎臓の糖排泄レベル」と呼び、個人差はありますが、血糖値が160~180(mg/dL)とされています。

血糖値と尿糖値は相関関係があり、尿糖値から血糖状態を予測できます。
つまり、尿糖値が高い場合、高血糖であることが疑われ、尿糖値を測定することで、血糖値の管理ができるのです。
血糖が正常の場合 血糖は腎臓で一旦血液からろ過されますが、カラダに必要なエネルギー源として99%が血液中に再吸収されるため、尿糖は検出されません。血糖が高い場合 血糖値が高くなり腎臓での再吸収の能力を超えると、あふれた分が尿糖として検出されるようになります。このときの血糖値が腎臓の糖排泄レベルで、一般的に160~180mg/dLと言われています。
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尿糖測定で簡単に食後の血糖状態がわかる
右のグラフは、食事前後の血糖値と尿糖値の変化のモデル図です。
血糖値は食事をすると上昇し、さらに血糖値が腎臓の糖排泄レベルを超えると、尿中にブドウ糖が排泄されます。
つまり、グラフ上の紫の部分では、血糖値が腎臓の糖排泄レベルを超えているので、尿糖が排泄されます。
尿糖測定では、前回の排尿から今回の排尿までの血糖の状態がわかり、食後高血糖かどうかを知ることができます。

一方、グラフ上の食事開始時と食後2時間の血糖値測定だけでは、血糖値は正常という結果になり、採血前後の状態を知ることはできず、食後高血糖を見逃す可能性があります。
食後の“尿糖”と“血糖”の変化グラフ
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尿糖計と血糖計の違いとは?
血糖状態は、血糖計と尿糖計で測定することで把握できます。
血糖計は、血糖値そのものを測定でき、採血時の数値がわかります。
しかし、採血前後の状態がわからず、瞬間的な高血糖を見逃す可能性があります。
また、血糖計は採血による痛みを伴うことや、血糖計で継続的に測定すると費用が高くなるデメリットがあります。




尿糖計は、排尿と排尿との間の血糖の状態が反映され、食後に測定すると食後高血糖であるかがわかります。
さらに、痛みを伴わず、毎食後継続的に測定できます。
また、血糖計のように針を廃棄する面倒がありません。
しかし、血糖値を測定しない、体質によって尿糖が出やすい・出にくいなどの個人差がある、低血糖は確認できないというデメリットもあります。
血糖計 メリット・血糖値そのものであること・採血時の値がわかる デメリット・瞬間的な高血糖は見逃す おそれがある・痛みを伴う・費用が高い尿糖計 メリット・食後血糖値を見逃さない・痛くない・毎日続けやすい デメリット・血糖値ではない・個人差がある
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尿糖測定のポイントは、毎日同じタイミングで測定すること
尿糖値は、体調や食事内容、測定のタイミングによって変化します。
できるだけ、同じタイミングで測定します。
食後の尿糖を正確に測定するには、食事の前に排尿し、食後1時間から3時間の間で毎日を同じ時間に測定を行うのがおすすめです。
尿糖測定のタイミングと判定の目安変化グラフ