からだをはかることの歴史と変遷
体重をはかることは大昔から行われており、今ではからだの事がすみずみまでわかる体組成計が生まれています。この計測の歴史を振り返ります。

ヘルスメーターの誕生

タニタが体重計を「ヘルスメーター」と名付けて製造・販売を開始したのは1959年(昭和34年)です。今でも、「ヘルスメーター」という名称で呼んでいますが、当時と今では「ヘルス=健康」に込められた意味は、まったく違いました。昔のヘルス(=健康)は体重が増加することを指していたのです。

体重計測の歴史

体重をはかる歴史は古く、インドのムガール王朝時代のある王様が毎年自身の誕生日に、年々増えていく自分の体重をはかり国民に告知するようになったのがその起源と言われています。当時は飢餓が身近だった時代。体重が増えていくということが富と権力の象徴でした。このため王様の体重の増加は、国民にとっても国の繁栄を意味しているとされ、非常に喜ばしいことだったのです。日本で体重を習慣的にはかるようになったのは、1930年代のことで比較的歴史が浅いと言えます。当時の死亡原因のトップは結核。やせている人よりも太っていて元気な人の方が、結核などの感染症にかかりにくいという面からも、体重が多い=健康と見られていたのでしょう。

体脂肪計の誕生

経済成長とともに医学が進歩し、結核などの感染症は激減しました。死亡原因を見ると、結核はあっという間に10位以下になり、代わって糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化といったいわゆる生活習慣病が上位を占めるようになりました。脳卒中や心筋梗塞の原因になるこれらの病気が実は肥満が原因になっていることが分かり、体重に対する考え方が大きく変わっていきました。 近年、身長と体重の相関から肥満か痩せすぎかを判定することができるBMI(Body Mass Index)という指標が一般に知られるようになってきました。しかし、BMIが同じ人を観察すると、身長や体重が一緒でもからだつきが違うことが分かります。

そしてからだつきが違うと、ある特定の病気のかかりやすさやかかりにくさも違うということが徐々に明らかになっていきました。この違いは、からだの脂肪の量と筋肉の量の違いによるものでした。脂肪と筋肉は同じ重さでも体積が異なるため、脂肪の方が1.2倍ほど多いため、脂肪が多い人と筋肉が多い人では見た目が全く違うのです。この体重だけでは見えない脂肪の量をはかるために体脂肪計が開発されました。 脂肪の役割には、おもに飢餓に備えたエネルギー源、余剰エネルギーの蓄え、衝撃からからだを守る、体温の保持、ホルモンバランスの調節といった役割を持ちます。しかし、脂肪が過剰に蓄積すると生活習慣病を誘発させるほか、その重みにより関節に負担をかけ運動器に障害が起こす可能性があります。そこでタニタは、1992年に乗るだけではかれる体脂肪計を世界ではじめて製造・販売をしました。

体組成計の誕生

一口に脂肪といっても皮膚と骨格筋の間についている皮下脂肪と、内臓のまわりについている内臓脂肪ではからだへの影響が異なり、内臓脂肪はメタボリックシンドローム(高血圧/高脂血症/高血糖)に深く関係していることが分かってきました。 そして、からだの計測技術も発展して、脂肪だけしか計測できなかった体脂肪計から、からだの組織を脂肪、骨、筋肉などに分けて計測できるようになりました。これにより内臓脂肪レベルや、基礎代謝量、体水分量といったより詳細にからだを構成する要素をみることができるようになりました。そこで、タニタでは体脂肪だけではなく、さらに詳しくからだの中身を知ることができる「体組成計」を開発し、2003年に世界で初めて製造・販売を開始しました。 例えば、内臓脂肪の蓄積リスクを知ることができる「内臓脂肪レベル」は生活習慣病への危険レベルの指標となります。また、基礎代謝量や基礎代謝量判定は、脂肪が消費しやすいからだなのか、そうでないのかが分かります。このように、自分のからだの状態が分かることは、食事や運動といった生活習慣の改善につなげるヒントになります。

いろいろな方の健康管理に使える体組成計

体組成計が発売されて以降、計測技術が進化し、全身だけでなく腕や脚といった部位別の計測が可能になりました。また計測できる年齢や対象範囲も広がり、6歳の子どもや妊婦の体組成も計測できるようになりました。また、寝ている状態で腹部の脂肪率などが計測可能な腹部脂肪計も開発され、立つことができない方の健康管理にも使えるようになりました。

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