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【コア研コラム vol.1】生命財産を守るための行動変容

2024.04.01

タニタの新規事業を担う「コア技術」の研究・開発に取り組むコア技術研究所(通称“コア研”)。「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回から複数回、生活習慣を改善する行動変容のポイントや老化について、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロフィール

横山 啓太郎 (よこやま けいたろう)先生

 

東京慈恵会医科大学 教授
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
腎臓高血圧内科・行動変容外来診療医長

2016年に大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長となる。2019年には寝たきりのリスクを減らす「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせる。
 

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健康は財産

私は、35 年以上の間生活習慣病の患者さんを診てきました。

以前は、ガイドラインにそってダイエットしましょうと話してきました。ある時、私の説明では患者さんの行動変容が起こらないことに気が付きました。
どう説明をしたら患者さんの行動に変化を起こせるのか悩んだんですが、今は「健康は財産で、健康を損なうとヤバいぞ。」というのが一番良いと思い、こう伝えています。
 

健康は皆さんにとっても非常に重要な財産です。

健康を損なうと仲間と遊ぶことも出来ません。実際に医療費がかかるばかりか、充分に働けず、収入も失います。

この健康という財産は、年と共に目減りしているのですが、そのことに気が付くことは少ないのです。

健康管理は、我慢することではなく、失われそうな財産を取りに行くことです。先ず、皆さんは、財産を守るか、失われるままにするのかを決めて下さい。

もし、財産を守ることを選ぶのであれば、早い方が良いです。私は一緒に戦いますよ。

行動変動外来で最初にする質問


行動変容外来で、初めに患者さんにする質問を皆さんにご紹介します。

この質問は、皆さんが健康のために生活習慣や行動を変えたいと思った時にとても役立つものです。是非参考にしてみてください。

質問1:健康を保つ目的は何ですか?

あなたが健康を保ちたい目的は何でしょうか?

 

・長生きですか?
・脳卒中や心筋梗塞にならないためですか?
・寝たきりにならないためですか?
・それともルックスですか?

 

目的をきちんと定めてから取り組むことで、健康を保った結果の自分をイメージすることが出来ます。イメージができると、そこに到達しやすくなるのです。


何のために健康を保つのか、考えてみてください。
 

質問2:健康を保つのに重要な因子は何ですか?

あなたが健康を保つために、優先したいことは何でしょうか?

・検査値の改善ですか?
・運動することですか?
・食事を楽しむことですか?
・人間関係ですか?
・それとも生き甲斐ですか?
 

どの目的で行うかでアプローチの手法が変わってきます。


健康を保つためには最も大切にしている事柄を明確にしなくてはなりません。
 


行動変容を起こすために重要な3つのポイント

今回は、健康はそれぞれ個人が持っている財産であることと、健康のために行動変容を行う際、ご自身の中で何を大切にするのかをきちんと考えてから取り組むことが重要という事をご紹介しました。

行動変容を起こすために、以下の3つのことを決めて取り組んでみてくださいね。

  • 生命財産を守るか、失われるままにするのかを決める。 
  •  健康を保つ目的を決める。 
  •  健康を保つための優先事項を決める。
  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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