タニタの考える健康

【コア研コラム vol.2】老化は「外的な負荷を処理できなくなること。柔軟性を失うこと。

2024.05.06

タニタの新規事業を担う「コア技術」の研究・開発に取り組むコア技術研究所(通称“コア研”)。「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロフィール

横山 啓太郎 (よこやま けいたろう)先生

 

東京慈恵会医科大学 教授
慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長
腎臓高血圧内科・行動変容外来診療医長

2016年に大学病院として日本初の「行動変容外来」を開設、診療医長となる。2019年には寝たきりのリスクを減らす「ライフデザインドック」を慈恵医大晴海トリトンクリニックにてスタートさせる。
 

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老化について知ろう

今回、お話したいことは「生命財産が目減りして起こる老化について知る」ことです。

心筋梗塞やガンと異なり、老化は何処からが病気という境目がありません
「どこからが病気」で「どこまでが病気ではない」ということがはっきり言えないのです。
 

歳を取れば、血圧が上がり、血糖やコレステロール・中性脂肪も上がってきます。


老化のサインを見逃さないで

皆さん、健康診断の数値を見てみて下さい。

血圧や血糖など複数の項目が、同じように正常上限値に迫っていったり、異常値になっていったりすることに気が付くのではないでしょうか?

一般に、健康に目を向けるのは現役世代では難しく、 60 歳を超えてからと言われていますが、老化は若い頃からすでに起こっているのです。そのサインを見逃さないで下さい。



たとえば、

  • 酒に弱くなった。
  • 徹夜がきかなくなった。
  • 記憶力が落ちてきた。
  • 同じ量を食べていても太る様になってきた。

などです。

アルコールが処理できないこと、寝ないことによる身体への負担が処理できないこと、情報が処理できないこと、カロリーが処理できないこと、これらは、全て老化現象です。


健診結果は、あなた自身の過去と比較して見る

私は老化を「外からの負荷を処理できなくなること。柔軟性を失うこと。」と定義しています。

大雑把に言えば、塩を処理できないことが一部の高血圧に、糖を処理できないことが糖尿病に、脂質を処理できないことが脂質異常症に繋がります。

老化のスピードは個人個人で大きく異なります。健康診断の正常・異常というのは、平均値と比べてどういう状態かということを示しているのです。

 

いま、皆さんにやって頂きたい行動変容は

貴方の健診の血圧、HbA1c、中性脂肪、LDL コレステロールが正常値かどうかだけでなく、数年間の動きをみて下さい。人と比べるのではなく、貴方は貴方なのです。

  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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