タニタの考える健康
2024.07.03
タニタの新規事業に欠かせない「コア技術」。その研究・開発を担うのがコア技術研究所(通称"コア研")です。 「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
生活習慣病は老化現象の一つの表れであり、心筋梗塞やがんと異なり、カテーテル治療や手術で治しきれるものではありません。つまり、生活習慣病は「健康である状態」と明らかな境界を持たず、短期間で疾患と認識するのが難しいという特徴があります。
また、認知機能の低下や筋力の衰えという老化は誰もが避けられないため、その進行速度を遅らせることを目的とした対策が勧められるのです。
健康の指標には「プロセス」と「結果」がありますが、心筋梗塞やがんはデータをチェックするという「結果」重視の管理です。
一方、生活習慣病は「プロセス」を重視する管理であるべきです。生きていくプロセスを我々は習慣と呼びますが、その習慣を変えていく必要性があります。生活習慣病である糖尿病や、高血圧の患者や、その予備軍と長年向き合い、行動変容の重要性を日々強く感じています。
習慣に対し、今までの「健康」へのアプローチは年に1回の健康診断や、朝の血糖、血圧測定だけで健康管理をするという結果重視の管理が一般的でした。
一方、行動変容のプログラムは過去のアプローチとは一線を画すもので、「健康」を人生という長い期間をかけて、中長期にモニタリングします。
金融的な言葉を借りれば、アセットマネジメント的な概念を取り入れた健康に対するアプローチである点が特徴です。
その対象となる健康のアセットは①マインド②運動③栄養④睡眠の4つです。この4つそれぞれを管理することで将来的な生命財産がより多くなり、より自分らしく過ごせるようになるという考え方に立ちます。
なお、健康に対する数値は個人差が大きく、血糖や血圧の上がり方も個人によって癖や、特徴があり、テレビでやっているような「●●を取り入れたら●●が治る」的な話は必ずしも全ての人に当てはまりません。
つまり、健康にも個人に合わせたパーソナライズドアプローチも重要になると言えます。
「コア技術研究所コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。ご専門の先生ごとに過去発信コラムをまとめてありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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