タニタの考える健康
2024.09.02
タニタの新規事業に欠かせない「コア技術」。その研究・開発を担うのがコア技術研究所(通称"コア研")です。 「コア研コラム」では、研究所に所属する先生方に健康について様々なお話を伺っていきます。 今回は、慈恵医大晴海トリトンクリニックの横山先生に教えていただきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
世界保健機関(WHO)は、肥満やメタボリックシンドローム、2型糖尿病、がんなどを予防するための「5つの食事のヒント」を提案しています。5つの食事のヒントとは、以下の5つです。
バランスのとれた食事とは、新鮮で栄養価の高い食物を偏りなくよく食べることです。具体的には、米や小麦、トウモロコシ、ジャガイモなどの主食と、大豆などの豆類、新鮮な野菜や果物、肉・魚・卵・牛乳などの動物性食品をバランス良くとることです。
可能な場合は、精製されていない玄米や小麦、トウモロコシ、ヒエ・アワ・キビなどの雑穀も、低カロリーで、タンパク質やミネラル、ビタミンが多く含まれているので推奨されます。これらの食材は、食物繊維が豊富に含まれ、満腹感が持続しやすいというメリットがもあるとされています。
間食としては、添加物の多い糖質や脂肪、塩分が多い食品を避け、生野菜、ナッツ類(塩を添加していないものが良い)、新鮮な果物を選ぶことが推奨されています。
食塩の摂り過ぎは高血圧の原因になり、心臓病や脳卒中の危険因子になります。日本を含めて世界中のほとんどの人が食塩を摂り過ぎており、WHOが推奨する1日の摂取量である5g(小さじ1杯に相当)の2倍を平均して摂取しています。実は塩分の取りすぎは癌の発生とも関連するといわれています。
特に汁物には注意が必要です。味噌汁お澄ましは2g、ラーメンは6gの塩分を含んでいます。また、醤油とソースを迷ったらソース、ソースとケチャップを迷ったらケチャップを味付けに使用してください。
脂肪の摂り過ぎに気を配ることも重要です。たとえば肉を調理するときは、油で揚げるのではなく、蒸したり煮たりして、なるべく脂肪を摂り過ぎないようにすると良いと思います。
特定の脂肪は身体に悪いことが明らかになっています。なかでも、マーガリンやドーナッツなどの洋菓子、揚げ物など、工業生産された食品に含まれるトランス脂肪酸は、肥満、心臓病、脳卒中のリスクを高めるので、なるべく摂らないようにすることが勧められます。
油の多い肉類、ラード、バターなど、主に動物性食品に含まれる飽和脂肪酸も、摂り過ぎると動脈硬化を進行させます。油というと、炒めたり揚げたりする目に見えるものをイメージしがちですが、菓子やパン類、カレールーなどの加工食品にも含まれています。
一方、不飽和脂肪酸は、サケ・ニシン・イワシなどの魚の脂や植物性食品に多く含まれ、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、悪玉のLDLコレステロールを減らすなど、さまざまな効果を期待できるとされています。
飽和脂肪酸を控えて、魚介類、ナッツ類、豆類、オリーブ油・キャノーラ油・大豆油などの植物油を摂取することで、脂肪酸のバランスを整えられるとされています。
糖質は食塩と同じように、加工食品に多く含まれます。1缶の清涼飲料に小さじ10杯の砂糖に相当する糖質が含まれるといわれています。
アルコールの適量ですが、厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、純アルコールで1日当たり平均約20g程度(「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チュウハイ(7%)350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」) また、一般的に女性は、男性に比べてアルコール分解速度が遅いため、男性の1/2~2/3程度の飲酒が適当であると考えられています。
参考文献:
健康日本21「アルコール」,厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html#A51
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