肥満の解消や適正体重の維持にかかわる研究・活動を支援　「公益信託 タニタ健康体重基金」2025年度の助成対象8件を決定

健康総合企業の株式会社タニタ（東京都板橋区、代表取締役社長・谷田千里）が創設した「公益信託 タニタ健康体重基金」の2025年度の助成対象者が決定しました。本基金は、肥満やこれに起因する生活習慣病をなくすための優れた研究や活動について助成するもので、生活者の健康増進と福祉の向上を目的に、タニタ設立50周年にあたる1994年に創設しました。31回目を迎える今回は24件の応募があり、先進的な研究テーマが多数寄せられました。学識経験者らからなる運営委員会の厳正な審査の結果、新規性が高く、肥満や肥満症の予防・解消への貢献が期待される研究として8件を助成対象に決めました。
助成対象者および助成対象の研究テーマは次の通りです（五十音順）。

【研究助成】
磯谷　亮輔（いそたに・りょうすけ）氏
東京大学医学部附属病院　糖尿病・代謝内科　助教
「腸管の細胞老化と肥満、糖尿病との関わりの解明」

井上　晋一（いのうえ・しんいち）氏
東北大学大学院　医学系研究科　遺伝医療学分野　助教
「エピゲノム因子HDAC3制御を介した脂肪のエネルギー消費促進による肥満予防機構の解明」
 

岩佐　真代（いわさ・まさよ）氏
国立病院機構　京都医療センター　臨床研究センター　内分泌代謝高血圧研究部　流動研究員
「日本人肥満におけるMASLD発症予防のための至適減量目標の解明と予防戦略の開発」
 

斎藤　楓（さいとう・かえで）氏
東京大学　保健・健康推進本部　特任研究員
「肥満症治療を目指したNFIAと時計遺伝子の相互作用による熱産生機構の解明」
 

新藤　隆行（しんどう・たかゆき）氏
信州大学　医学部医学科　循環病態学教室　教授
「AM2-RAMP3系を標的とした肥満解消と代謝機能障害関連脂肪肝炎（MASH）および肝癌予防法の開発」
 

中里　雅光（なかざと・まさみつ）氏
大阪大学大学院　理学研究科　特任教授
「睡眠障害が肥満にもたらす影響とエネルギー代謝調節ホルモンとの関連研究」
 

藤澤　貴央（ふじさわ・たかお）氏
東京大学大学院　薬学系研究科　細胞情報学教室　助教
「食事からの亜鉛摂取不足による脂肪肝発症の分子機構」

【活動助成】
春原　光宏（すのはら・みつひろ）氏
東京大学　保健・健康推進本部　講師
「大学生の肥満・やせの指導、生活習慣改善における体組成計の活用」