全国初、全市民・在勤者約8万人を対象とした官民連携大規模ヘルスケア事業 秋田県大仙市とタニタグループが「健幸まちづくりに関する協定」を締結 2030年度までに年間医療費約22億円の抑制を目指す

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協定締結式の様子(左からタニタヘルスリンク社長・土志田敬祐、
タニタ社長・谷田千里、大仙市・老松博行市長、タニタ秋田社長・樫尾昇)

秋田県大仙市とタニタグループ3社─株式会社タニタ(東京都板橋区前野町1-14-2、社長・谷田千里)、株式会社タニタ秋田(秋田県大仙市堀見内字下田茂木添28-1、社長・樫尾昇)、株式会社タニタヘルスリンク(東京都文京区後楽1-4-14、社長・土志田敬祐、略称「THL」)は28日、「健幸まちづくりに関する協定」を締結し、大仙市における官民連携による大規模ヘルスケア事業を10月1日よりスタートすることで合意しました。本事業は、大仙市が現在取り組んでいる「第2次健康大仙21計画」の健康づくり施策と連動。健康状態の「見える化」による健康づくりの意識啓発、個人の健康状態にあわせた運動の提案・実践・定着サポートなどに官民が連携して取り組み、健康寿命の延伸や地方創生を図るとともに、2030年度までに大仙市民の年間医療費約22億円の抑制を目指します。

対象者は、大仙市民および本事業に参加する市内事業所の在勤者、合計約8万人。2022年3月末までに、参加可能な全ての対象者にタニタの活動量計を大仙市が無料配布します。このほか、市内26カ所に体組成計や血圧計を設置した「健幸スポット」を開設し、多世代が活用できる健康づくりインフラを構築します。タニタグループでは地域貢献の一環としてこの取り組みをバックアップするため、本事業で使用する全機器(活動量計、体組成計、血圧計など)を大仙市に寄贈。日々の運動やからだの状態などの計測データをもとに、一人ひとりの健康づくりをサポートしていきます。なお、全市民・在勤者を対象とした大規模な官民連携ヘルスケア事業は、全国初の取り組みとなります。

大仙市の健康を取り巻く状況は医療費の多くを生活習慣病が占め、その要因としてメタボリックシンドロームの割合が高いことが明らかとなっています※1。こうした状況を解決するため、市では「健康大仙21計画」を2006年度からスタート。現在、第2次計画が進行中で、「健康寿命の延伸」「健康格差の縮小」「インセンティブ方策の推進」の三つの視点から生涯を通じた健康づくりに向けて、市民が早期から健康に関心を持ち、健全な生活習慣の定着を図るため自らの健康を自身で管理することの重要性や、健診・検診の必要性などの啓発に取り組んでいます。ただ、ライフスタイルや健康への意識が多様化する中、市民一人ひとりが無理なく健康づくりを実践できる環境整備、科学的根拠に基づく効果的な施策の実施が求められているのも実情です。加えて新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、不活発な生活を送ることによって生活習慣病の発症リスクが高まるといった健康二次被害のほか、外出機会が少ない高齢者の引きこもりやフレイル※2の進行を懸念する声が寄せられています。

本事業ではこれらの課題を解決するため、多くの自治体や企業の健康づくり事業で採用されているタニタグループの集団健康づくりパッケージ「タニタ健康プログラム」※3を導入します。本プログラムは、通信機能を搭載した活動量計や体組成計、血圧計で計測した自身のデータをパソコンやスマートフォンで簡単に確認できるのが特徴。からだや行動の変化を「見える化」することで、参加者の行動変容を促します。大仙市が参加者に無料で配布する活動量計には「FeliCa(フェリカ)」※4が搭載されており、パソコンやスマートフォンを介さず、対応する読み取り機にかざすだけで歩数をはじめとした計測データを、インターネットを介して専用サーバに転送します。このためITが苦手な方でも簡単に計測データを送信・蓄積することができます。

一方、プログラム内容では、運動習慣のあまりない人でも手軽に始めやすい「歩くこと」を中心に組み立てています。加えて、健康づくりへの無関心層も含め、地域全体を健康へと導くポピュレーション・アプローチとして、「楽しみながら」健康づくりに取り組める活動メニューを順次追加。例えば、歩数ランキングやポイントプログラムの導入・充実、地域活動やスポーツ、教育など多様な分野との連携により本プログラムの魅力向上を図るなど、さまざまな角度から行動変容を促します。なお、実施にあたっては新型コロナウイルス感染症を正しく理解し、適切に予防しながら運動に取り組むための情報を届けます。

タニタグループでは、1973年以来、大仙市を生産拠点として事業を行ってきており、1988年に現在の秋田工場を開設。国内唯一のマザー工場として、体組成計や活動量計など家庭用の健康計測機器から業務用まで幅広い商品の製造をおこなってきました。こうした歴史を踏まえ、新たな地域貢献として、地域のスポーツイベントへの協賛や、タニタの会社設立75周年を記念したグループ社員によるウオーキングイベント「TANITA式フォトロゲイニング大曲」の開催など、健康づくりに関する取り組みを行ってきました。今回の試みは、健康づくりの間口を広げ、大仙市が掲げる「健康寿命の延伸」「医療費の抑制」を実現するだけでなく、「地方創生」にも寄与できると考えています。

※1:大仙市国民健康保険保健事業実施計画(データヘルス計画)によります。
※2:日本老年医学会が提唱した用語で、要介護状態に至る前段階として位置づけられます。身体的脆弱性(身体的フレイル)だけでなく、精神心理的脆弱性(精神的フレイル)や社会的脆弱性(社会的フレイル)などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味します。
※3:IoT対応の体組成計・活動量計・血圧計を使った計測と、管理栄養士や健康運動指導士といった専門職によるヒューマンサービスとを組み合わせた集団健康づくりパッケージ。本プログラムは、全国150件以上の自治体や企業などで利用されており、住民一人ひとりの行動変容を促して医療費の適正化を図るとともに、企業においては社員の健康増進を経営的視点で捉える健康経営の実践をサポートしています。
※4:「FeliCa」は、ソニー株式会社の登録商標です。

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    受付時間:平日9:00~18:00
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