【神の前歯科医院】プロフェッショナル体組成計で全身に目を向ける歯科医療

2026.09.30

タニタのプロフェッショナル体組成計を診療に活用している、岩手県の神の前歯科医院。院長の鈴木千枝子先生は「全身の健康を守る診療の実践にあたり、プロフェッショナル体組成計は重要な役割を担っている」と話します。 そんな鈴木先生に、歯科医療においてプロフェッショナル体組成計を活用する意義やその具体的な方法などを伺いました。

プロフィール

プロフィール画像

医療法人潤心会 神の前歯科医院 院長 鈴木 千枝子さん
1982年に岩手医科大学を卒業し、翌年には「神ノ前歯科医院(現・神の前歯科医院)」を開業。

2000年頃からいち早く予防歯科の重要性に着目。フィンランドで現地の歯科のあり方やノウハウを学び、日本における予防歯科の普及をリードしてきた。


神の前歯科医院とは

――神の前歯科医院について教えてください。

 

当院は、予防歯科を中心とした歯科医院です。「自分の家族に受けさせたい歯科医療の提供」をモットーに、予防で口腔の健康を守ることを目指しています。

 

また、全身に視野を広げて健康をサポートすることも、私たちのこだわりです。生活習慣や検査によって明らかにした口腔と全身の状態をふまえて診療方針を立て、根本的な健康づくりに取り組んでいます。

 

そのために欠かせないのが、健康状態の多角的なチェックです。具体的には、レントゲンや口腔内写真の撮影、各種検査(口臭測定、唾液検査、歯垢の細菌検査、必要に応じて血液検査)の実施、プロフェッショナル体組成計での測定が挙げられます。

「神の前歯科医院」院内画像

全身を捉えた健康サポートのため、2種のプロフェッショナル体組成計を導入

――タニタのプロフェッショナル体組成計を導入した理由を教えてください。

 

初めて導入したのは、2023年末。部位別で細かく体組成を測定できる、タニタの「マルチ周波数体組成計 ポールタイプ MC-780A-N」を選定しました。

 

導入理由は、全身の状態をふまえたサポートに役立つと考えたから。また、当院では管理栄養士による栄養指導を行っており、その充実にも役立つのではという期待もありました。

さらに、スポーツジムや大きな病院などにしかないプロフェッショナル体組成計を無料で使えるようにすれば、患者さんが喜ぶと考えたことも理由のひとつです。

――2025年には、2台目を導入されていますね。

 

「MC-780A-N」の導入効果を実感し、将来的にはすべての患者さんが来院するたびに測定できる状態にしたいと考えるようになりました。そのための足がかりとして、靴を履いたまま測定できる「デュアル周波数体組成計DC-13C」を追加で導入したのです。


歯科医院で靴やストッキングを脱ぐのは、ハードルが高い。「DC-13C」を導入したことで、より多くの患者さんにはかってもらえるようになりました。

――なぜタニタのプロフェッショナル体組成計を選んだのでしょうか?

 

実は当初、他社商品を検討していたのです。でも、タニタのプロフェッショナル体組成計が厚生労働省の「国民健康・栄養調査」における四肢筋肉量の測定に活用されていると知り、方向転換。

医療機関での選定にあたっては、品質への信頼度が重要なポイントになりますから。

体組成計の設置画像

▲左:「MC-780A-N」の設置画像、右:「DC-13C」の設置画像


口腔と全身はつながっている。体組成は口腔機能の状態を知る重要な情報

――プロフェッショナル体組成計の運用状況を教えてください。

 

初診の患者さんには、全員に「DC-13C」ではかっていただいています。
また、体組成の推移を継続して確認している患者さんは、3カ月に1回くらいの頻度で「MC-780A-N」での測定を行っています。

 

 

――すべての患者さんが少なくとも1度は体組成を測定するのですね。

 

体組成データ(筋肉量や筋肉スコア、体脂肪率など)をチェックすると、口腔機能の変化に気づける可能性が高まるんです。

 

例えば筋肉量の減少は、咬合力や嚥下(えんげ)力の低下サインのひとつ。放置すると、口腔フレイル、ひいては口腔機能低下症を招きかねません。そうして口腔機能が衰えれば、食事量が少なくなって、筋肉量はさらに減少するでしょう。やがては、フレイルやサルコペニアといった全身のトラブルに発展するリスクもあります。


先ほどお話しした「体組成の推移を継続して確認している患者さん」とは、まさにこの口腔機能低下症の方、しっかりと噛めないことで筋肉量が低下している方のことです。

口腔と全身の健康には、深い関係があります。だからこそ、歯科医院で体組成を測定することは、患者さんの口腔、そしてからだ全体の健康を守るための一助になるんです。

 

 

――体組成データを診療に役立てた具体例を教えてください。

 

ある患者さんに「運動を習慣にしてほしい」と指導したときのことです。しばらく経っても体組成に変化がなかったため、状況をヒアリングすると、「近隣で熊の出没情報があり、日課にしていた散歩ができなくなっていた」という事実が判明。そこで、家でできる運動方法をアドバイスしました。

体組成の変化を確認することで、その方にとって最適な方法を再考できた事例です。

 

それから噛み合わせの治療では、「噛めるようになること」ではなく「栄養をきちんと吸収し、筋肉が増えたことを確認すること」をゴールにできるようになり、1歩踏み込んだ治療を実現しています。

体組成計の設置画像

正確性と使いやすさが魅力。タニタのプロフェッショナル体組成計を選んでよかった

――タニタのプロフェッショナル体組成計の活用により、患者さんにはどんな影響がありましたか?

 

そのほかのさまざまな検査と同様に、患者さんの行動変容を起こすきっかけになったと感じています。なぜなら、患者さんを動かすのは「データ」だから。

数値で現状を知り、その推移でからだの変化を捉えることは、確実にモチベーションに影響を与えます。

 

実際に、測定結果を印刷した紙をファイルに保管して、過去のデータと比較している方は多くいます。患者さんは、こちらの想定以上にデータを見ているし、よく覚えています。

だからこそ、詳細で正確なデータが取得できるタニタのプロフェッショナル体組成計には、患者さんを動かす力があると思いますね。

 

 

――体組成データは、医科・歯科情報の管理ソフト「ペリオナビ」と自動連携されているそうですね。

 

測定した体組成データは、その他の検査・診療データと合わせて「ペリオナビ」で一元管理しています。これにより、患者さんに画面上でデータをお見せしながら説明することが可能になりました。説得力が増すことはもちろん、口腔と全身の関係性をイメージしてもらいやすくなりました。

 

また、歯科医師や歯科衛生士がユニットを離れずに結果を確認できるため、説明や指導に時間を割ける状態もつくれています。

体組成計で測定している画像

プロフェッショナル体組成計を活用し、全身に目を向ける歯科医院が増えてほしい

――タニタのプロフェッショナル体組成計のさらなる活用の計画はありますか?

 

最終的には、すべての患者さんがメンテナンスのたびに測定する状況をつくりたいです。

 

ただ、メンテナンスの患者さんは1日に80名近くも来院するので、すぐに実現するのは難しく……。まずは「次回、体組成を測定します」と案内するオペレーションを定着させ、ゆくゆくは歯科医師と歯科衛生士以外のスタッフで約80名の測定をサポートできる体制を構築したいと考えています。

 

 

――タニタのプロフェッショナル体組成計の導入を検討中の歯科医院へ、メッセージをお願いします。

 

予防歯科を主軸にするクリニックを成功させるには、「診療報酬に直接は結びつかないけれど、患者さんの満足度を向上させるサービス」を導入し、痛みがなくても患者さんが足を運びたくなる環境をつくることが必須です。プロフェッショナル体組成計の活用は、その中でも実践しやすい選択肢だと感じています。

 

また、これからの時代は、歯科医院で全身を視野に入れたサポートを行うことが強く求められます。「健康な方が定期的にかかる唯一の医療」である歯科で全身の健康を守れれば、医療費のひっ迫をはじめとした医療問題の解決につながるはず。体組成の測定や、そのほかさまざまな検査を通じて、全身に目を向ける歯科医院が増えたら嬉しいです。

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