体重を測定している画像

測定

【1日の体重変化】朝と夜で体重や体脂肪率、筋肉量が変動するのはなぜ?

2025.12.25

体重を測定している画像

「朝起きたら、昨晩よりも0.5kg体重が減っている! 睡眠は最高のダイエットってこと?」「食べ過ぎたわけでもないのに、昨日から0.5kgも太ってしまったのはなぜ……?」そんな体重変化に関する素朴な疑問に、タニタ開発部が回答! 体重・体組成の数値と上手につきあう方法を、タニタの視点からご紹介します。

プロフィール

株式会社タニタ 開発部 生体科学課 大島 由有希のプロフィール画像

株式会社タニタ 開発部 生体科学課 大島 由有希
2023年入社。大学・大学院では生命科学を専攻し、「電気を流すことでからだの状態を把握する研究」に取り組む。タニタへ入社後は、体組成計のアルゴリズム開発に携わっている。


1日の中で、体重がけっこう変わるのはなぜ?

1日の中で体重が変動するのは、ごく自然なことです。数値の振れ幅はからだの大きさによっても変わりますが、2kg程度の増減があってもおかしくありません。


では、この変動はからだのどのような変化が原因で起こっているかというと、おもに体内の水分(体水分量)の増減です。体水分量は、食事や運動、からだのサイクルなどによって変動します。

たとえば、塩分が強いものを食べたり、女性の場合は月経に伴ってホルモンバランスが変化したりすると、からだは水分を溜めこみやすくなります。一方、激しい運動をしてたくさんの汗をかけば、体水分量は減少します。


ちなみに、食事をすれば体重は一時的に増加しますが、前述のような体水分の影響もあって「増えた体重=食べた量」とはなりません。


何時に体重をはかると、一番いい数値が出る?

ライフスタイルにもよりますが、1日の中で「最も低い体重」が出やすいのは、「朝起きて排泄を済ませたタイミング」と考えられます。「ダイエットのモチベーション維持のために、少しでも低い数値が見たい!」という方は、そのタイミングではかる習慣にするといいかもしれません。


なお、タニタとしては、体水分の変動が比較的少ない次のタイミングでの測定をおすすめしています。

おすすめの測定時間

オススメ測定時間の図

1日の中で、体脂肪率や筋肉量も変わるのはどうして?

体重と同じく、体脂肪率や筋肉量の数値も1日の中で変動します。ただし、実際に体脂肪や筋肉がその数値の分増えたり減ったりしているわけではありません。

 

数値が変動する理由は、体組成計ではかれる体重以外の項目が、アルゴリズムによって算出される「推定値」であるためです。

体水分量や体水分の分布、体温などの変化が影響して、同日でもタイミングによって推定値が増減します。

体重以外は、からだに電流を流して調べている

体脂肪率や筋肉量の推定にはからだの電気特性が使われています。具体的には、体組成計に組み込んでいる電極からからだに微弱な電流を流し、抵抗値を測定しているのです。

そしてその値と、身長や体重、性別などの情報を組み合わせて推定値を算出します。


前述した通り、抵抗値は体水分量や体水分の分布、体温などの影響を受けて変わります。そのため、1日の中で体脂肪率や筋肉量の数値に振れ幅が生じるのです。

実際の値と推定値の差を極力少なくするタニタの独自技術

たとえば私の測定記録を見てみると、体脂肪率は1日の中で最大1.2%の差が出ていることもあります。

1.2%というとわずかな差に感じられるかもしれませんが、体脂肪量に換算すると、体重70kgの方なら840gになります。これは、週3回のジョギングと筋トレを1ヶ月継続しないと減らせない量です。


このような実際の値と推定値の差を極力少なくするため、タニタでは「TANITA 4C Technology」を開発しました。

「TANITA 4C Technology」は、医学・研究分野で、解剖以外の方法で最も正確に体組成をはかれる方法といわれている「4C法」を基準としています。そのため、より真の値に近い体組成を推定できるようになりました。


1日の中で、数値が変わりすぎるのは危険?

ここまでご説明した通り、体重や体脂肪率、筋肉量などの推定値は1日の中で変動するものであり、多少の変化を気にする必要はありません。

 

ただし、以下の場合は何らかの健康問題が隠れている可能性もあります。

注意が必要な体重変化

  • 激しい運動や食べ過ぎなど心当たりがないのに急激な体重の変動が続く
  • 数値の変動に強いむくみや息切れ、倦怠感などの体調不良が伴う

     

上記のケースに当てはまる場合は速やかに病院に行き、医師と相談のうえ、食事や運動、睡眠習慣の見直しと改善に取り組むことをおすすめします。

ダイエット中なら「停滞期」の可能性も

ダイエット中に「いつも通りの生活をしていたのに、体重が増えている!」という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか? 

これは、人間には「ホメオスターシス(生体恒常性)」というからだの状態を一定に保とうとする機能が備わっているためです。からだが勝手に体重を維持しようとし、ダイエットをしていても減りにくくなります。これが、いわゆる「停滞期」の原因です。


体重が増えていても脂肪量が増えたわけではないので、からだの仕組みを理解したうえで、長期的な変化に着目して停滞期を乗り切ってください。

お腹を触っている女性

体重計・体組成計には、1日に何回乗るのが正解?

体重計や体組成計の活用において重要なのは、毎日同じ時間に、条件をなるべくそろえてはかることです。そうすることで、からだの変化を正確に把握しやすくなります。


また、「短期間の数値の変動は当たり前」と考え、その推移に一喜一憂せず、長期的な変化を傾向として確認することも大切です。

具体的には、1~2週間単位で傾向を追うようにしてください。
なお、どうしても短期間の体重増加が気になってしまう方は、ストレスにならない頻度で定期的にはかるのがおすすめです。気になりすぎてしまうなら、あえて毎日乗らないようにするのも賢明な選択です。

からだや生活習慣への理解を深めたいなら、複数回乗るのも◎

1日に複数回はかることのメリットは、自身のからだや生活習慣への理解を深められることです。数値の変動と食事や運動の内容、からだのリズムなどを照らし合わせることで、その因果関係に気づけるようになります。

 

そうなれば、多少の数値の変動に対して必要以上に驚いたり落ち込んだりせず、「はかる楽しさ」も感じられるはずです。

体組成計の数値を確認している女性の画像

タニタ社員は1日に何回、体組成計に乗っている?

私は体組成計の開発に携わる業務の都合上、かなり頻繁に体組成計に乗っています。多いときには個人的興味から、朝6時から就寝前の深夜12時まで、1時間おきにはかっていたこともあるほどです。


みなさんには毎日1回同じくらいの時間にはかることを推奨したいですが、体組成計に乗ること自体を面倒に感じてしまう日もあると思います。
そこでおすすめしたいのが、生活動線上に体組成計を置き、「毎朝の排泄後にはかる」など暮らしのルーティンにしてしまうことです。

 

ちなみに、タニタではオフィスの休憩スペースに体組成計を設置しており、休み時間に多くの社員たちがはかっています。健康づくりのために、ぜひみなさんの職場でも体組成計の導入を検討してください!

タニタの情報を発信中!マガジンを定期的に受け取るには?

タニタでは、各種SNSやLINEでもお得なキャンペーンやおすすめ商品の情報を発信しています。

ぜひフォローして、最新情報を確認してみてくださいね。

LINE
X
Instagram
YouTube
Facebook
  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

この記事はタメになりましたか?

SHARE

  • facebookでシェアをする
  • twitter/Xでシェアをする
  • LINEでシェアをする

人気記事ランキング

RANKING

人気記事ランキング

RANKING

CONNECT つながる