食事

食品ロスを見直そう

2023.11.10

本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことを「食品ロス」といいます。 世界には栄養不足の状態にある人々が多数存在します。また、日本の食料自給率は約4割(カロリーベース)と低く、多くの食料を輸入に頼っています。そのような状況の中でも、まだまだ捨てられてしまう食品は多いのです。1人ひとりが考え、食品ロスを削減していきましょう。

プロフィール

株式会社タニタ 管理栄養士 白井 貴子
学生時代に栄養士の資格を取得。食品の計量でなじみがあったことから、タニタに入社し、その後、管理栄養士の資格を取得。販売促進課に所属し、家庭用商品や業務用商品のカタログ制作や店頭販促、キャンペーンなどの企画推進を担当している。

どのくらいの食品ロスが発生しているの?

日本では、年間522万トンの食品ロスが発生しています。そのうちの約53%が製造や小売り、外食産業で発生し、約47%が家庭から発生している状況です。
これは、一人当たり年間約41kgもの食品を捨てているという計算になります。

家庭で捨てられやすい食品の1位は「主食(ごはん、ぱん、麺類)」2位「野菜」3位「おかず」です。捨ててしまう理由の1位は「食べきれなかった」2位「傷ませてしまった」3位「賞味期限・消費期限が切れていた」となっています。

野菜室からしおれた野菜が出てきた、冷蔵庫の奥から賞味期限が切れた食品が出てきた、家族が食べると思って作った料理が予定変更で残ってしまった ……など、思い当たる方も多いのではないでしょうか?

「作りすぎた」のか、「買い過ぎた」のか、「ため込んでしまった」のか、原因を振り返ってみることで、食品ロスを改善できるのではないでしょうか。

食品ロス削減のためのポイント

① 買い過ぎない、使いきれる分だけ買う
・事前に家にある食材をチェックして、必要な分だけ購入するようにしましょう。
・何がどのくらいあるのかすぐ分かるように収納したり、冷蔵だけでなく冷凍保存も活用したりするなど、適切に食品を保存しましょう。

 

② 調理で作り過ぎない、余ったら作り替える
・調理の際、レシピを見て材料をきちんと計量すると、作り過ぎを防ぎ、味付けの失敗を防ぐことにも役立ちます。

 

③ 食べ残さない
・外食の際は食べきれる量を注文しましょう。自身の食べられる量を把握しておき、ご飯の量など調整できる場面では利用しましょう。
・食べきれない食品は、市町村などで実施している「フードドライブ」に寄付し、必要な方に活用してもらいましょう。

参考文献:
「『食品ロス量(令和2年度推計値)の公表』について」,消費者庁,2022年
   https://www.caa.go.jp/notice/assets/education_20220609_01.pdf


「計ってみよう!家庭での食品ロス」,消費者庁,2021年
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/pamphlet/assets/pamphlet_210331_0001.pdf


「食品ロス削減ガイドブック(令和4年度版)」,消費者庁,2022年
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/pamphlet/assets/2022_guide_book_7mb_230302_01.pdf

 

  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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