食事
2023.05.08
進学、就職、引っ越しなど、4月から新生活が始まった方も多いのではないでしょうか。 心機一転「頑張るぞ!」と気合いを入れたくなりますが、環境の変化に伴って、心身には想像以上に負荷がかかります。 からだもこころも疲れやすくなるこの時期は、「休養」を意識的に取ることを心がけましょう。
株式会社タニタ 甲阪 絢佳
管理栄養士。
2014年に入社し、家庭用商品の営業担当を経て、タニタ食堂およびタニタカフェの店舗開発、企業や自治体で行う健康セミナーや健康コラムの執筆等に関わってきた。現在は、異業種企業とのコラボレーション商品の開発等に携わっている。
休養には、以下の2つの側面があります。
① 休む:仕事や活動によって生じた心身の疲労を回復し、元の活力ある状態に戻すこと。
② 養う:明日に向けての鋭気を養い、身体的、精神的、社会的な健康能力を高めること。
休養するためには時間の確保が必要ですが、単にゴロゴロと寝て過ごすだけでは「休養」を取ったとはいえません。
趣味やスポーツ、ボランティア活動等で休日をアクティブに過ごしたり、睡眠や自分と向き合う時間を設けたりするなど、積極的に「休養」を取ることで自律神経のバランスを整えることに役立ちます。
自律神経のうち、副交感神経はからだを休める時に働きます。これを助ける物質の一つが「セロトニン」です。ドパミン(喜び、快楽など)・ノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)を制御し、精神を安定させる働きがあります。
このセロトニンの材料となるトリプトファンは、体内で生成できない必須アミノ酸です。つまり食事で摂取するしかない栄養素ですので、意識して摂るようにしましょう。
ただし、過剰摂取は健康を損なう原因にもなるため、摂りすぎにはご注意を。
体重1kgあたり:4.0mg
(例:体重60kgの人の場合は、1日に240mg の摂取が必要)
穀物類 | パスタ(93mg)、そば(120mg)、白米ごはん(35mg)、玄米ごはん(42mg) |
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魚介類 | カツオ(320mg)、マグロ(300mg)、鮭(250mg) |
肉類 | 豚ロース(230mg)、鶏むね肉(250mg) |
大豆製品 | 木綿豆腐(100mg)、豆乳(53mg) |
参考文献:
「休養・こころの健康」,厚生労働省,「健康日本21」
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b3.html
「セロトニン」,厚生労働省e-ヘルスネット,2021年
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html
「日本人の食事摂取基準2020年版」,厚生労働省,2019年
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,文部科学省,2020年
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
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