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2025.12.12

タニタなどが主催する「第8回ご当地タニタごはんコンテスト-郷土料理でまちおこし-」の全国大会が、2025年11月15日(土)に開催されました。郷土料理を「食文化の伝承」「健康」などの観点でリ・クリエイトしたアレンジレシピで競う本コンテスト。 こちらの記事では、その全国大会の様子をレポート! グランプリ・準グランプリの献立もご紹介します。
INDEX
全国各地で育まれた郷土料理を、タニタが考える「健康的な食事の目安」に基づいてアレンジし、「健康的かつその地域の魅力を感じられる新しいレシピ」を生み出すことを目指して始まったコンテスト。
郷土料理の可能性を健康という観点から見直し、リ・クリエイトする機会をつくることで、「郷土料理の技術・歴史の継承」「食文化を守っていく人材の育成」そして「さらなる地域活性化」を図ります。
そんなコンセプトを背景に設定された募集テーマは、「タニタが考える健康的な食事の目安で、郷土料理を現代風にアレンジしたレシピ」です。
タニタが考える健康的な食事の目安は、以下の6つのポイントをおさえていること。参加チームには、この基準を守りつつ、地域ならではの調理方法や食材、調味料を生かしてレシピを考案してもらいました。
主食(献立全体のごはん、麺、パン)は100~200g
※主食は、米であればご飯、麺類であれば茹で後など調理後の重量とする
※米や乾麺などを用いる場合は、日本食品標準成分表2020年版(八訂)に記載されている「重量変化率」を元に、食べる時の状態での量とする。
第8回大会には、前回(2024年11月実施)の1.2倍以上となる135チームが全国から応募してくれました!厳しい書類審査を通過し、優秀賞を獲得した10チームが、2025年11月15日(土)に行われた全国大会に進出。プレゼンと試食による審査に臨みました。
また8回目となる今回は、より広範な層、特に若年層に対し郷土の食文化への理解と参加意欲を促すため、新たに「高校生部門」が創設されました。食の西洋化や少子高齢化に伴い、日本の伝統的な食文化が薄れゆくなか、若い世代の意識を高めたいという思いが込められています。
高校生部門はSNSによる一般投票で、グランプリに岐阜農林高等学校「チームパルテ」が、準グランプリに高松南高等学校 「ユナリサ」と長岡農業高等学校「おこわ」がそれぞれ選出されました。
▲左から、【チームパルテ】の「彩り飛騨野菜と豆腐の減塩朴葉味噌焼き」、【ユナリサ】の「野菜たっぷり!さわさわカレーうどん さっぱりレモンとレタスのちしゃもみサラダ」、【おこわ】の「醤油おこわのロール寿司 鮭と彩り野菜のホイル焼き~味噌ヨーグルトソース~ 枝豆とひじきの信田煮」
第8回ご当地タニタごはんコンテストの全国大会は、前回大会と同じく「服部栄養専門学校」で行われました。
▲左:鹿児島県【たもいやんせ!】チームによるプレゼン 右:富山県 【富富富(ふふふ)の2人】チームによるプレゼン
最終審査では、各チームがオリジナルの資料を使い、献立をつくった背景や込めた想い、こだわりのポイントなどを熱くプレゼンします。
▲左:山梨県 【伊藤 有希】チーム試食審査の様子 右:参加者の想いがあふれるレシピをじっくりと審査
その後、審査員による試食審査へ。審査するのは単純な料理の味だけではありません。
見た目や作りやすさ、地産地消への貢献度の他、プレゼンの内容も採点します。だからこそ、レシピにもプレゼンにも工夫を凝らす必要があるのです。
完成度の高い献立とプレゼンが続き、審査はいつも以上に時間を要しました。そしてとうとう、結果発表へ!
グランプリに選ばれたのは、近畿・北陸・中部エリア代表 富山県富山市の「富富富(ふふふ)の2人」! チーム名が呼ばれると、思わず2人で抱き合っていました。
▲グランプリに輝いた富山県富山市【富富富(ふふふ)の2人】
▲準グランプリを獲得した滋賀県米原市【杉江 治子】
▲準グランプリを獲得した香川県高松市【らく楽国分寺labo】
135チームのトップ3に輝いたのは、富山県、滋賀県、香川県から進出した3チーム。各チームの献立や受賞後の喜びのコメントをご紹介します。
【献立名】
継承したい近江の味2
【アレンジ料理名】
山椒香るさばパスタ
近江牛のサラダ麹ドレッシング添え
かぶの豆乳ポタージュ
柿プリン
【応募動機・コンセプト等】
前回大会で準グランプリを受賞した杉江治子さんチームがグランプリを目指して今回も参戦。郷土料理を若い世代に受け継ぐため、健康的なレシピにアレンジするだけでなく作り易さにも配慮しました。
【受賞コメント】
このコンテストや地域の食事文化研究会などの活動を通して、滋賀の美味しい料理を楽しみながら探すことができました。審査委員長に「グランプリを受賞するまで卒業しないでください!」とお声掛けいただいたので、すごい宿題を貰ってしまったと感じています。
【献立名】
いっぺん食べてんまい定食~さぬき伊吹の香~
【アレンジ料理名】
いりこ香るさぬき讃だし茶漬け
けんちゃんの卵焼き
レタスもみ
【応募動機・コンセプト等】
普段から保育士・栄養士の両視点で給食の献立作りやクッキング活動に取り組む、保育園の同僚チーム。給食に地産地消を取り入れ、子どもたちに香川の味を知ってもらいたいと思い、アレンジレシピを考案しました。
【受賞コメント】
栄養士としてのスキルを存分に発揮できるこのような場所で評価していただき、とても嬉しいです。初めての参加で試行錯誤していくなかで、知らない郷土料理を知ったり知られざる地元の食材を発掘したりすることで、地元愛がよりいっそう深まりました。
【献立名】
食べてみら~れ富山
【アレンジ料理名】
伝えたい みょうが寿司
黒部名水ポークと里芋のアップルマスタードソース
カブと美肌麹のさっぱり和え
【応募動機・コンセプト等】
地元富山県にUターンした娘さんとアレンジ料理の得意なお母さんの仲良し親子が、身も心も元気になれる料理を目指してコンテストに挑戦。富山県が推進する「寿司といえば、富山」のプロジェクトを踏まえてみょうが寿司をアレンジするなど、様々なアプローチでふるさとの味の継承を図ります。
【受賞コメント】
今回、東京から富山に戻りコンテストに参加したことで、改めて「地元の温かさ」を実感しました。帰ってきたからこそ気づけた魅力も多く、地元への誇りがさらに強くなりました。いま暮らしている町の歴史や文化を学ぶ中で、その奥深さや豊かさにふれ、自分の故郷をより深く理解することができました。
表彰式には、専用のブースで本コンテストの「裏実況」を担当していただいたタレントの石塚英彦さんがスペシャルプレゼンターとして登場!グランプリ・準グランプリを獲得した3チームへトロフィーと賞金の贈呈を行っていただきました。すべての献立を試食した石塚さんは、「ヘルシーだけどおいしくて満足感がある」とコンテストを振り返りました。
「このコンテストは『まいう~!』なだけではなく、“からだの健康”が重視されているので、もう少し早くこの大会があれば、僕はこんなからだになっていなかったかも…と思いました(笑)どのレシピも食べた後にすごく満足感がありましたし、ぜひ全国の方に食べてもらいたいですね!」
「“おいしく健康に”というのは永遠のテーマですから、この大会がずっと続いてくれることを願っています。今回受賞されなかった方も、この全国大会の場に選ばれただけでも素晴らしいことですので、また来年もトライしていただけたらと思います。今日は本当にごちそうさまでした!」
第8回ご当地タニタごはんコンテストにご参加いただいた135チームのみなさま、ありがとうございました。郷土料理の素晴らしさを継承していくべく進化し続ける「ご当地タニタご飯コンテスト」に、今後もぜひご注目ください!
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