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PRODUCT STORY

「左右部位別測定」をもっと身近に。『BC-623L』開発秘話

2026.02.27

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タニタは2026年2月27日、新たな左右部位別体組成計『BC-623L』を発売しました。全身の体組成に加えて、左腕・右腕・左脚・右脚・体幹部の5つの部位ごとの脂肪率や筋肉量などを測定できる機能を持ちながら、シンプルな操作と手に取りやすい価格帯を実現しました。 なぜいま新しい「左右部位別体組成計」を開発したのか、その裏側にはどんな苦労があったのか。商品開発者へのインタビューを通じて、その開発秘話をご紹介します。

プロフィール

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株式会社タニタ 新商品推進部 H.K
1996年入社。開発部・法務知財部など社内のさまざまな部署を経て、現在は新商品推進部で部門や商品企画の方針策定に従事。

販売計画の立案など企画業務にも取り組んでいる。体組成計カテゴリーの総合プロデューサーとして、本プロジェクトを監修する。

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株式会社タニタ 新商品推進部 M.S
1998年入社。開発部では主に内臓脂肪に関する研究に従事。その後、商品企画部門に異動し、体組成計の前身となる体脂肪計の企画に携わる。

初代体組成計の立ち上げから現在まで、数々の体組成計を世に送り出している。本プロジェクトでは、プロジェクトリーダーを務める。


「手軽に、でも本格的に」。健康意識の高まりに応える新たな選択肢

――まずは、今回発売した『BC-623L』がどのような商品なのか教えてください。
 

M.S:
一言でいえば、全身の測定に加えて「5つの部位(右腕・左腕・右脚・左脚・体幹部)ごとの筋肉量と脂肪率」が分かる体組成計です。
測定項目は、体重、体脂肪率、BMI、筋肉量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、推定骨量、体水分量、体内年齢の全9項目。これに加えて、上記の5つの部位別の詳細な数値を知ることができるのが特徴です。
 

H.K:
家庭でよく利用されている「乗るだけ」の体組成計は、足元の電極を用いて測定する4電極方式というもの。対してBC-623Lは、グリップを握ることで手と足の両方から電流を流して測定する「8電極方式」を採用しています。
これにより、全身の体組成だけでなく、左右の腕や脚、体幹部といった部位ごとの詳細な値をはかることができます
 

 

――なぜ、新しい左右部位別体組成計を開発されたのでしょうか?その背景にあった考えを教えてください。
 

M.S:
これまで、タニタの家庭用体組成計で左右部位別測定ができるのは、フラッグシップモデルのRD-803L/804Lのみでした。それらは「筋質点数」や「脈拍数」などのより専門的な指標が測定できることもあり、主な利用者層はアスリートや競技者といった非常にストイックな層でした。
しかし、「部位ごとの値を知りたい」というニーズは、アスリート以外の方々にも幅広くあるはずだと考えたのです。
 

H.K:
30代から50代の多くの方々にとって、RD-803L/804Lは機能面でも価格面でも少しハードルが高い存在でした。そこで、一般の方の健康管理という視点で必要な機能を検討し、設計を見直して最適化することで、手に取りやすい価格帯に抑えました。

より多くの方々に「本格的な測定を、もっと気軽に」始められる新しい選択肢を作りたかったのです。

BC-623Lの測定画像

左右部位別測定がもたらす健康管理の“自分事化”

――「左右部位別」に測定できることで、ユーザーにはどんなメリットがあるのでしょうか?
 

M.S:
最大の価値は、健康管理がより「自分事」になるという点です。
全身の体組成の変化に加え、「右脚の筋肉が増えた」「お腹周りの脂肪が減った」と部位ごとの変化が見えると、自分のからだへの解像度が上がります。

 

また、「腕立て伏せで腕の筋肉が増えた」「階段を使う機会を増やしたら脚の筋肉が増えた」といった感じでトレーニングの成果が数値でしっかり確認できるので、モチベーションも上がりますし、次の改善目標も立てやすくなります
 

 

――具体的には、どのようなシーンでの活用を想定されていますか?
 

M.S:
大きく3つのシーンで役立つと考えています。
1つ目は、ダイエットやからだづくりです。

「二の腕を引き締めたい」「脚の筋肉を増やしたい」など、特定の部位に関心がある方にとって、その部位の変化を数値で追えることは大きな刺激になると考えています。
 

2つ目は、左右バランスのチェックです。

日常生活の癖、たとえば重たいカバンをいつも同じ肩にかけていたり、トレーニングフォームが崩れていたりすると、左右の筋肉量に差が生じる可能性があります。 こうした左右バランスの崩れは、姿勢が悪くなる原因になったり、からだの一部に過度な負担をかけたりすることにもつながります。

測定を通じて、自分では気づきにくい日常生活の癖を把握するきっかけにしていただきたいですね。
 

3つ目は、ケガをした後の状態確認です。

ケガをした部位と健康な部位の数値を比較することで、どれくらい元の状態に戻ってきているか、客観的な数値を目安として確認していただけます。


スマホひとつで完結する。引き算から生まれた「機能美」

――BC-623Lは、本体のデザインや画面に表示される項目も非常にシンプルですね。
 

M.S:
最近はアプリで健康データを管理される方が非常に増えていますので、BC-623Lも「アプリでの閲覧・管理」をメーンに据えた設計にしました。
 

本機は9項目という多くの項目を測定できますが、体組成計に乗るために薄着になった無防備な状態で、9項目を一つひとつじっくり確認するのは、季節によっては現実的ではありません。そのため、測定データの詳細な記録や振り返りはアプリに任せ、本体の表示はあえて絞り込みました

アプリを確認している画像

――本体ディスプレイには何が表示されるのでしょうか?
 

M.S:
本体で直接確認できる項目は、「体重」「筋肉量」「体脂肪率」の3つだけです。
体重は健康管理の基本ですので、どんな方にとってもマストでチェックしたい項目だと思いますが、重要なのは「体重の変化に対して、からだの中身がどう変わったか」です。体重が減っても筋肉まで落ちてしまっては意味がありません。「自分のからだの中で何が起きているのか」を最も本質的に示してくれるのがこの3項目であると考え、ここに集約しました。
 

ただ、誤解していただきたくないのは、この3つだけを見ていればいいというわけではないということ。アプリでは全9項目を確認できますので、自分が気になっている項目の数値はもちろん、全体のバランスも含めてしっかりと見ていただきたいですね。
 

 

――デザイン面でのこだわりについても教えてください。
 

M.S:
「出しっぱなし」にできる外観を目指しました。体組成計は脱衣所に置かれがちですが、自分の部屋にも置きたくなるような、インテリアに馴染むデザインを意識しています。
 

素材には黒い樹脂とガラスを組み合わせ、透明感と上質さを演出しました。スタイリッシュでありながら、ガラス特有の高級感を損なわないよう、質感のバランスにはこだわっています。

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価格の壁を越えて。コストと品質の両立に挑んだ開発の裏側

――開発を進める中で、とくに苦労された点はありますか?
 

H.K:
一番の壁は、やはり「価格」でした。
8電極方式の高機能を備えながら、より多くの方が手に取りやすい価格に収めること。そのために、コストダウンと品質維持の両立にはかなりの時間を費やしました。

部品一つひとつ、たとえばシールの1枚を省くかどうかといった細かい部分まで、最後の最後までチーム全員で議論と調整を重ね、ようやく実現にこぎつけました。
 

 

――機能面での工夫についてはいかがでしょうか。
 

M.S:
技術部が尽力してくれた点として、本体画面の「カウントダウン表示」があります。
8電極方式による左右部位別測定は、一般的な体組成計での測定に比べて、どうしても時間がかかってしまいます。この待ち時間を少しでも短く感じていただくために、数字でカウントダウンが表示されるようにしました。「あとどれくらいで終わるのか」が視覚的にわかるため、ストレスなく測定していただけます。

技術部が早い段階で試作機を作ってくれたおかげで、ユーザーテストを経てしっかりと作り込むことができました。


体組成計を「相棒」として、健康づくりの一歩を

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
 

M.S:
この商品は、単に数値をはかるだけの道具ではなく、自分自身のからだの変化を映し出す鏡であり、健康づくりの「相棒」にしていただきたいと思っています。


健康管理において、早く結果を出したいと焦る気持ちも分かりますが、からだは正直です。結果を急ぎすぎると、測定自体が嫌になってしまうこともあります。焦らず、気長にこの商品と付き合って、日々の小さな変化を楽しんでください。30代から50代の、健康を意識し始めた幅広い世代の方々の後押しができる存在になれば嬉しいです。
 

H.K:
非常によい商品に仕上がったと自負しています。どうしても体組成計は脱衣所の隅に置かれがちですが、ぜひお部屋の手に届きやすい場所に置いて、日常的に使っていただきたいですね。長く継続して、皆様の健康づくりに役立てていただければ幸いです。

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