PRODUCT STORY

ダイエットにもフリマアプリにも! 新クッキングスケール開発秘話

2024.03.27

2024年2月と3月に、タニタから5種の新しいクッキングスケールを発売しました。「よく食べる食品をはかって、ダイエットや健康管理のためにカロリー計算をしたい」など本来の使用目的だけでなく「フリマアプリを使って出品するとき、大きな荷物の重さをはかりたい」といったニーズにも応え、機能を改良&新機能を搭載。精度やデザインも見直し、より便利に使っていただけるようになりました。 今回は、そんな新しいクッキングスケールの企画・開発を担当したふたりに、開発秘話やこだわりなどを語ってもらいました。


プロフィール

株式会社タニタ 新商品推進部 岩下 真由美
1996年入社。営業事務や販売促進業務を経験し、2021年から商品企画業務に従事。城東テクノ株式会社とのコラボ商品である床下点検口一体型の体組成計「RD-60S NORNE」の企画を担当した後、今回新発売となる5種のクッキングスケールを企画。商品仕様や本体とパッケージのデザインまで、幅広く製作の指揮をとった。
 

株式会社タニタ 量産設計部 伴 照一郎
1995年入社。手帳型スケールやクッキングスケール、業務用体重計などの量産化業務に従事。その後、基板設計や商品企画などに携わり、現在は組み込みソフトウェアの開発を担当している。直近では「ポケッタブルスケール GRAMIL KP-130L」の組み込みソフトウェア開発を担当した。
 


目指したのは、ダイエットにもフリマにも活躍するクッキングスケール

今回、5機種のクッキングスケールを発売した開発背景について教えていただけますか?

岩下:
まず、カロリーに関して「日本食品標準成分表(常用される食品の標準的な成分値を収載した公的データ)」の改定がありました。多くの方がカロリーをはかっていると思われる「ごはん」の値が変更され、従来の商品ではかるとズレが生じる状態になってしまったのです。


一方で、タニタとしては「常に最新の正確な情報を基準にし、ダイエットや食事管理に取り組む方を的確に支えたい」という信念をもっています。そこで、今回の改定はもちろん、今後の改定にも対応できる商品を開発しようと考えました。

 

 

伴:
もうひとつの開発背景としては、フリマアプリの普及が挙げられます。メール便を利用したり、荷物を郵送したりする際、「発送にかかる料金の目安を自宅で把握したい」と考える方々がぐっと増えました。荷物の重さをクッキングスケールではかる方も多いのですが、大きな荷物の場合、従来の商品では数値の表示が隠れてしまってわからない。新商品の開発にあたり、こうした課題も解決したいと考えました。
 


より便利に使えるように進化・新搭載した2つの機能

「カロリーモード」が、より自由に&より正確に進化

まず、5機種に搭載された注目機能について教えてください。

岩下:
従来は「ごはん」固定の仕様だったカロリーモードを、ユーザーが食材を自由に選択してカロリーを設定できるよう改良しました。これにより、今後「日本食品標準成分表」が改定された際も対応できるだけでなく、一人ひとりが自身の食生活や嗜好に合わせて使えるようになったのです。アルコールのカロリー登録もできますよ。
ダイエット時のカロリー計算や、糖質制限のサポートなどにぜひ役立てもらえたらと思います。

 

伴:
加えて、従来は2kcal刻みだったカロリーモードの仕様を、1kcal刻みではかれるようにアップデートしました。より正確にカロリー計算できるようになっています。

※カロリーモードはKJ-222には搭載されていません
 

新機能「ホールドモード」考案のきっかけはお客様から届いた1枚のハガキ

伴:

それから、ものを下ろしてから約20秒表示を固定する、新機能「HOLDモード」を搭載しました。この機能を使えば、先ほどお話しした「表示画面を隠してしまうくらい大きなもの」もはかれ、認識できます。

 

 

岩下:

実は「HOLDモード」は既存商品を愛用いただいているお客様のご意見がきっかけで実現したものです。「表示がすぐに消えないクッキングスケールがほしい!」というご要望のハガキをいただき、この声に応えたいと考えました。

お客様の声から新機能が追加されることもあるのですね!

岩下:

もちろんありますよ! タニタでは、市場のニーズ調査の結果だけでなく、お客様一人ひとりの声を大切にしたいと考えていて、近年はX(旧Twitter)でもご意見を頂戴しています。こうやってさまざまな声に柔軟にお応えできるのは、自社に開発部隊や工場をもっているからこそ。今後もその強みを活かし、みなさまに求められるものをつくっていきます。

0.1gからはかれる機種に「すぐゼロ&すぐピタ」機能を搭載

2つの機能以外にも、注目してほしい進化ポイントはありますか?

伴:

タニタが発売しているクッキングスケールの多くに、電源を入れてすぐに「0」が表示される(すぐに計量できる)「すぐゼロ」機能、計量結果がすぐにピタッと表示される「すぐピタ」機能を搭載しています。

しかし、わずか0.1gからはかれる「微量モード」を備えた人気機種「KJ-222」は、繊細かつ高度な計量技術を備えているがゆえに、「すぐゼロ&すぐピタ」機能を搭載できずにいました。そんな「KJ-222」にも、今回のリニューアルで「すぐゼロ&すぐピタ」機能搭載に成功。より使いやすく進化しています。

あなたにピッタリのクッキングスケールが見つかる!

これまで以上に暮らしに寄り添えるよう進化した5種のクッキングスケール。機能や好みのデザインを選んで、ぜひお気に入りを見つけてください。

カロリーコントロールしたいなら

4種類のカロリー設定が可能&シンプルなモノトーンカラーのクッキングスケール

 

おしゃれ&かわいい“くすみカラー(パステルカラー)”のクッキングスケール

はかる機能の高さを重視するなら

0.1g単位ではかれる×「すぐゼロ&すぐピタ」機能搭載クッキングスケール


細かな部分まで「心地よく使えること」にこだわって開発

実際に商品開発を進める際にこだわった点を教えてください。

伴:
お客様が実際に利用する状況細かにシミュレーションすることを大切にしていました。
なかでも特にこだわったポイントのひとつが、「HOLDモード」の表示固定時間(約20秒)の調整です。
重さをはかって、荷物を下ろして、メモをとる。この一連の動作にかかる時間を社内で時間をかけて検討しました。当初は10秒に設定していましたが、どなたでも焦らず使っていただけるよう約20秒に変更。かつムダな待ち時間ができないように、「0表示ボタン」で固定を解除できる仕様にしています。

 

岩下:
デザイン面でも利用シーンを強く意識しています。クッキングスケールをお使いいただく環境との調和を考え、近年のキッチンの内装や調理家電のデザインになじむよう、モノトーンカラーだけでなく“くすみカラー(パステルカラー)”をラインアップ。機能はもちろんデザインも暮らしに寄り添えるよう進化しました。
 


最新クッキングスケールでもっと健康で快適な毎日を

ご自身ではどのように活用したいと考えていますか?

伴:
我が家では、子どもがお菓子づくりをするようになったので、「すぐゼロ&すぐピタ」機能を搭載した「KJ-222」が活躍しそうです。正確かつより手際よく調理を進められるようになるのが楽しみですね。

 

岩下:
私はフルーツを入れた紅茶が好きなので、フルーツのカロリーを登録して、計算したいなと思っています。カロリーコントロールしたいときだけでなく、毎日の健康づくりのパートナーとして頼っていきたいです。
 

最後に、新クッキングスケールが気になっている方にメッセージをお願いします。

岩下:
今回発売する新クッキングスケールは、きっと多くの方々の健康づくりをサポートできると信じています

ダイエットや食事指導などでカロリーコントロールが必要になっても、口にするものすべてのカロリーを計算・管理するのは、なかなかめんどくさいもの。

でも、ごはんをはじめとした「特に気になる食品」のカロリーをはかり、食べる量を少し減らすことならできるのではないでしょうか。「ひと口」を減らすことで、カロリーは抑えられます。そのことを、ぜひ数値で実感してもらえたらと思います。

 

伴:
フリマアプリを使って出品するアイテムの重さを正しくはかれなかったり、料理するとき粉末状のものを少量だけはかることに苦戦したり。そんな経験がある方にこそ手に取ってほしい商品が完成しました。“正確にはかる”ことにこだわるタニタならではのクッキングスケールを、ぜひ体験してください。
 

  • 本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。内容は予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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