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2025.12.17

「(これまで文化・芸術などでさまざまな賞をいただいたが)健康に関する賞の受賞は初めて。素直にうれしい」。こう喜びを語るのは、「タニタ健康大賞」を受賞した人間国宝(重要無形文化財保持者各個認定)で歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん。 11月25日に東京コンベンションホール(東京都中央区)で執り行われた贈賞式では、歌舞伎をはじめさまざまなジャンルに挑む姿勢や、それを支える健康習慣について、自身の言葉で語っていただきました。
日本人の健康づくりに貢献した個人・団体などを顕彰する本賞。2004年に設立60周年を迎えたタニタの記念事業の一環として創設し、今回で22回目となります。
これまでに全国ラジオ体操連盟副理事長・青山敏彦氏(当時)や世界糖尿病デー実行委員会、宇宙飛行士・野口聡一氏、陸上女子やり投げ選手・北口榛花氏らに贈賞してきました。
今回、本賞を贈る坂東さんは1957年に坂東喜の字(ばんどう・きのじ)の名で初舞台を踏み、1964年に五代目 坂東玉三郎を襲名。以来、歌舞伎界を代表する立女形(たておやま)として数々の大役を演じられ、多くの観客を魅了し続けています。一方で歌舞伎にとどまらず、映画やバレエ、クラシック音楽など国内外のアーティストとのコラボレーションに取り組むとともに、映画監督や舞台演出家としても活躍。2012年には人間国宝に認定され、後継者の育成にも力を入れています。
日々積み重ねてきた稽古や健康管理へのたゆまぬ努力から生まれる舞台上での演技は、人々の心を引き付け、笑顔と感動を与えています。年齢を重ねても変わらず舞台に立ち続け、年代に応じた新たな境地を開拓し、深化し続けるその姿勢は、歌舞伎界のレジェンドといえ、国民が心身両面での健康づくりに取り組むよいきっかけとなりました。これらの功績により、本賞を贈ることとなりました。
坂東さんは自らの健康管理について「舞台に立つ仕事している身としては、健康を欠かすことができない。調子よく快適に舞台の幕を開けるということが、一番大事なこと。それにはちゃんとした食事を取ること、規則正しい生活をすること、よく寝ることだと考えています」と話します。これはタニタが提唱する健康習慣である食事と運動、休養のサイクルをバランスよく回すということにつながっているといえるでしょう。
まず食事についてはどうでしょうか。「食事にはかなり気を付けており、朝から昼、そして夜と少しずつ量を減らし、身体に負担がかからないようにしています」とし「難しい時代になって、さまざまな食品が出ている。(戦後生まれなので)現在のものにあまり慣れていないため、なるべく素朴で自然なものを取るようにしています」といいます。
特に意識しているのは野菜で、有機栽培のものにこだわっているとか。また、基本的に生のままでは食せず、必ず加熱するそうです。そのほうが「かさが減って必要十分な量を取れるようになるからです」といいます。ご自身の経験や感覚を大切にしながら健康的な食事を実践されているようです。
歌舞伎俳優において女形は華やかな半面、からだが資本といえます。女形の衣装は豪華絢爛で、その重さは幅がありますが、中には50kgを超えるものもあります。これをまとって舞台上を華麗に動くさまは誰にでもできることではありません。日々の稽古はもちろん、いかにケガをせずフィジカルを維持していくかがポイントとなります。そこで、けがをせず女形としてのしなやかな姿勢を保つために坂東さんが続けているのがストレッチだといいます。
「19歳のころからずっと継続して、20分から30分のストレッチをしています。その効果を感じるのが、遠く(の席)から舞台を見てもらった時に、声がちゃんと出て、よい姿勢を維持できていることです」。他のことをしながらストレッチをすることもあり、体調のすぐれない日でも数回はするようにしているということです。
実は健康づくりに重要なのは、短期間で効果を得ようとするのではなく日々の積み重ね、いわゆる継続して実践するということ。坂東さんの場合、ストレッチを50年以上にわたって継続しているからこそ、けがをせず、舞台での華麗でしなやかな動きを維持できているのでしょう。
坂東さんが長期にわたって活躍できている秘訣とは何でしょうか。それはズバリ睡眠だといいます。タニタが提唱する健康習慣の中でも、休養=睡眠は重要なファクターのひとつです。いくら多忙な生活を送っていても、ほぼ毎日「8時間以上の睡眠は取っている」といいます。
そしてもうひとつ欠かせないのが昼寝。「舞台の公演中は10分でいいから寝ます。普段は30分前後で、疲れている時は40分から50分程度取ることもあります」と坂東さん。精神面でも、体力面でも、十分な回復を得るための習慣になっているといえます。
こうした健康習慣の実践は一朝一夕になせるものではありません。日々の積み重ね「年単位ではなく、1日単位でコツコツと実践する、継続することが重要なのです」と坂東さんは強調します。
タニタの企業スローガン「Healthy Habits for Happiness」は、あらゆる人がそれぞれの幸せにつながる健康習慣の実現を目指しています。坂東さんはこれを長年にわたり体現しているといえ、それが自身の健康を維持する基盤になっているのは間違いありません。
「自分がどういう風に生きてきたかが舞台に表れる。この長い時間の中で積み上げてきたこと、それが心の中に入り、あるいは記憶として残り、どのような役をやっても今まで生きてきた時間と空間、それから何を感じてきたかが役を通してお客様に見えていくと思います。そのためにも健康であり続けていきたい」と坂東さん。今回の本賞の贈賞は、まさに時宜を得たものだったといえるのではないでしょうか。
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